スポンサーリンク

【書評】地球をめぐる不都合な物質(日本環境化学会著)

生活に役立つ本
生活に役立つ本
【7分半で分かる】地球をめぐる不都合な物質 人体に侵入するマイクロプラスチックの恐怖

みなさん、こんにちは。

このチャンネルは、忙しい社会人が、聞き流すだけで分かるように、短時間で効率的につくっています。

今回は、日本環境化学会の「地球をめぐる不都合な物質」をご紹介します。

私たち人類は、これまで数多くの化学物質をつくりだしてきました。その数は「1億個」を超えたと言われています。

この中には天然の化学物質も、多く含まれていて、すべて人類が生み出したものではありません。

ですが、身体に悪影響のある物質も少なくなく、それらは現代のグローバリズムの影響で世界をめぐっています。

日本だけの問題ではなく、世界中で対策に取り組まなければいけないのです。

今回は、世界の海に広がっているマイクロプラスチックの問題について、分かりやすく解説したいと思います。

スポンサーリンク

①世界の海に拡散するマイクロプラスチック

最近、北極から南極にいたる海全体に、直径5ミリ以下のマイクロプラスチックと呼ばれる、小さなプラスチックの破片や粒が、浮いていることが分かってきました。

このマイクロプラスチックには、さまざまな化学物質が含まれていて、その中には有害なものもあります。

もともと含まれていた有害な化学物質だけでなく、海水に存在する有害物質も磁石のように寄せ集め、毒性を強めることも分かってきました。

魚の胃の中には、すでにマイクロプラスチックが入っています。食物連鎖によって、人間の体にも、悪影響が出るのではないかと心配されています。

②マイクロプラスチックの正体

マイクロプラスチックは、もともとはレジ袋、ペットボトルの蓋、お菓子のパッケージなどのプラゴミです。

プラスチック製品の大半は、石油から作られていますが、石油を固めただけではできません。

石油にさらに、化学物質を投入してつくり出します。

現在、世界で年間約4億トンのプラスチックが生産されています。

その半分が、1度使ったら、もう使うことのない容器や包装です。

その代表的なものが「レジ袋」。日本だけで、年間約300億枚ものレジ袋が消費されています。

プラゴミはきちんと処理されていれば、海には入ってきません。

ですが、残念ながら、大量のプラスチックが海に流れているのが現状なのです。

③海に流出するプラゴミ

海のプラスチック汚染と聞くと、海辺に遊びに行った人が、置いていったゴミが原因と考えられがちですが、それはごく一部にすぎません。

ゴミ箱からあふれたもの、風で飛ばされたもの、カラスや猫などの動物にいたずらされて散乱したものが、めぐりめぐって、海に流れ着きます。

世界中の海を汚染しているマイクロプラスチックは、もとをたどれば、陸上に住む私たちの日常生活から生み出されたものなのです。

日本はリサイクルが進んでいる。ごみ処理技術が発達していない発展途上国の問題だと、思っている方は、この写真を見てください。散乱するプラゴミの大部分がペットボトル。

リサイクル率が85%と非常に高い、ペットボトルでさえ、この有り様なのです。

④「毒化」するマイクロプラスチック

この写真は、海を渡って、ハワイに到達したプラゴミです。

日本語、中国語、ハングル語。東アジアで発生したプラゴミが、遠くハワイまで運ばれているとは驚きです。

プラスチックは、海の表面を長い間、漂っているうちに、紫外線や波の力で劣化して、小さくなっていきます。

プラスチック製の洗濯ばさみを使っていると、1年もしないうちに折れてしまうことがありますが、これは紫外線によって劣化しているだめです。

海の上では、紫外線を遮るものがなにもなく、劣化がいっそう進んでいきます。

プラスチックが流れ着いた海岸では、海面以上に高温になって劣化が加速するため、5ミリ以下のマイクロプラスチックが大量発生し、沖合に運ばれていきます。

大量のプラゴミが打ち上げられた海岸が、マイクロプラスチックの生産場所になってしまうのです。

⑤魚を介して、人間の胃に到達する

小さなマイクロプラスチックは、魚や貝の胃の中からも検出されています。

東京農工大学が、東京湾で釣ったカタクチイワシを知らべてみたところ、80パーセントから1個以上のプラスチックが見つかりました。

このプラスチックを人体が摂取したとしても、排出されるため、ただちに影響はありません。

問題は、プラスチックに含まれている化学物質なのです。

冒頭で、プラスチックは、海水の中にある毒性の高い化学物質を吸着しやすい性質があると説明しました。

こうした化学物質は、油に溶けやすい性質があります。つまり、生物の脂肪に溶けやすい、留まりやすいことになります。

これは「生物濃縮」と呼ばれる現象です。

現状では、悪影響は少ないとみられていますが、今後、魚たちが食べるプラスチック量が10倍になったら、人体への悪影響は無視できないレベルになるかもしれません。

⑥増え続けるマイクロプラスチック

廃棄物の専門家として知られる、ジョージア大学のジェナ・ジャンベック博士は、今後何も手を打たなければ、2025年のマイクロプラスチックは、2010年の10倍に増加すると警告しています。

実際、皇居のお濠の堆積物を調査したところ、1800年には自然界に存在しなかったマイクロプラスチックは、1950年に検出され、2000年代には1950年の数倍になっています。

世界でも同じような状況です。

プラスチックは、いったん環境に出てしまうと、分解されずに地球上に残る、厄介な化学物質です。

この「負の遺産」を将来の人類に相続させるわけにはいきません。

ただちに、プラスチック製品を減らすことが求められています。

いかがだったでしょうか。

ひと昔前は、一国だけで解決できた環境問題ですが、今では新たに「地球をめぐる」というキーワードが浮上してきました。

この本は、PM2.5やメチル水銀などの有害物質の対策も書かれています。

産業革命以降、人類がどれだけ環境を汚してきたかが分かり、暗澹とした気持ちになりますが、多くの人に読んでほしい一冊です。

もしこの動画が気に入ったという方は、チャンネル登録をお願いします。

【7分半で分かる】地球をめぐる不都合な物質 人体に侵入するマイクロプラスチックの恐怖

これからも実際に読んで、参考になった本を、短時間で効率的に解説します。

最後までご視聴ありがとうございました。

本日も良い一日をお過ごしください。