スポンサーリンク

【書評】貞観政要(呉兢著) 最強の帝王学 理想の上司になる方法

仕事に役立つ本
仕事に役立つ本
【8分で分かる】貞観政要 最強の帝王学から学ぶ「理想の上司」になる方法
【目次】 ①李世民がスゴい2つの理由 0:36 ②リーダーは「3つの鏡」を持て 2:00 ③どんな組織も、リーダーの器以上のことはできない 3:47 ④相手が「してほしい」より「嫌がる」ことを想像せよ 4:44 ⑤君主は「舟」であり、人民は「水」である 5:33 ⑥「実績を出したら信頼する」ではなく、「信頼するか...

今回は、中国の古典「貞観政要」をご紹介します。

この本は、唐の第二代皇帝、李世民の言行録です。

24年間、王として君臨した李世民は、1000人に1人の名君として知られ、北条政子、徳川家康、明治天皇が、帝王学の教科書として愛読していました。

この本は、リーダーや組織はどうあるべきか。ビジネスの全てのエッセンスが詰まっているといっても過言ではありません。

印象に残ったポイントをお伝えします。

スポンサーリンク

李世民がすごい2つの理由

李世民は、大きく2つの感覚を大事にしていました。

一つ目は「権限の感覚」です。

部下にいったん権限を与えたら、その権限は部下のもの。

好きなように口出しをしてしまうと、組織が個人商店になり、裸の王様になってしまう。

高い地位の人物が裸の王様になれば、君主の一言一句に組織が振り回される。組織は同質化していき、やがて時代の変化から取り残されます。

李世民はこうした「権限の感覚」を熟知していました。

二つ目は、部下の忠告を積極的に聞いたことです。

李世民は、自分の命を狙った敵をも登用し、好き嫌いせずに有能な人材を囲ってきました。

貞観政要には、数えられないほど部下が登場し、その部下が数えきれないほど李世民をたしなめています。

李世民は彼らの批判に耐えることで、自分を鍛え上げていました。皇帝であっても決して全能ではないという思いを大事にしていました。まさに上司の鏡。なかなかできることではありません。

優れたリーダーは「3つの鏡」を持っている

貞観政要の中で、最も有名な一句です。

3つの鏡とは、「銅の鏡」「歴史の鏡」「人の鏡」です。

「銅の鏡」とは、現代にあてはめれば、姿見に使われる「普通の鏡」。

リーダーがチェックすべきなのは、自分が「元気で、明るく、楽しそう」に仕事をしているかです。

部下は驚くほど、上司の表情をみています、暗い顔をしていたら、部下も暗くなり、組織は負のスパイラルに陥ってしまいますよね。

いつも鏡を見て、元気で、明るく、楽しい顔を見せることを心がけるべきです。

逆に言えば、その程度の表情をつくることができない人は、リーダーになってはいけないのです。

「歴史の鏡」は、過去に照らして、将来に備えるという意味があります。

将来を想像するには、過去の事例をたくさん勉強するしかありません。過去のケースを知っていれば、今の状況と照らし合わせながら、将来を見据えることができます。

将来に何が起きるかは誰にもわかりません。そして将来に備えるための教材は、残念ながら歴史という過去しかないのです。

「人の鏡」とは、自分のそばにいる人のことです。「あなたは間違っている」と直言してくれる部下がいなければ、リーダーは裸の王様になってしまいます。

人間は不愉快なことは聞きたくありませんが、不愉快なことを言ってくれる人を遠ざけていたら、ゴマすりばかりが集まってしまいます。耳の痛いことを言ってくれる人は、あなたの周りにいるでしょうか?

どんな組織も、リーダーの器以上のことはできない

人間にはもって生まれた器、能力があります。努力をすれば器は大きくなるという発想は、根拠なき精神論に過ぎません。基本的に、器を大きくすることはできません。

しかし、器の容量を増やせます。自分の好みや価値観、こだわっている部分をすべて消してしまうのです。

ゼロの状態に戻せば、器が大きくならなくても、新しい考えを吸収し、自分を正しく律することができます。

李世民は「その身を修めるには、必ずその習うところを慎む」と述べています。

李世民が部下の諫言を受け入れられたのは、自分がもっていた今までの価値観をすて、器を無にすることができたからです。

相手が「してほしいこと」より「嫌がること」を想像せよ

人にはそれぞれ趣味嗜好があります。すべての人が満足するニーズを拾い上げることは、なかなかできません。良かれと思ってやったことが、相手に不快感を与えてしまう場合もあります。

しかし、全ての人が喜ぶことは無理でも、全ての人が「嫌がる」ことなら、比較的想像しやすいのではないでしょうか。うれしいことは千差万別でも、嫌なこと、苦手なことは似ているからです。

「相手が喜ぶことをする」という思いやりの一歩前には、「相手が嫌がることをしない」という思いやりがあります。自分さされたくないことは、相手にもしない。これが、上に立つ人の最低限のルールです。

君主は「舟」であり、人民は「水」である

「水は舟を浮かべて前進させるが、一方で、舟を転覆させるのもまた水である」。

貞観政要の有名な一句です。

ここでいう「舟」とはリーダーで、「水」は部下です。

水が引いたら、舟は動きません。水が荒れたら、舟は転覆します。リーダーがどれほど権力を持っていても、部下に面従腹背されたら、組織は成り立たないのです。

本当に強い組織をつくるには、「リーダーは舟であり、水があるからこそ浮くことができる」「水がついてこなければ、舟は役に立たない」ということを肝に銘じておくべきです。

「実績を出したら信頼する」ではなく、「信頼するから実績が出る」

上の者と下の者が互いに疑い合うと、国は収まられないと書かれています。

部下を信用しない上司は、部下からも信用されません。上司を信用できないと感じた部下が、上司に対して誠実に振る舞うことはあり得ないからです。

「信頼されたいなら、まずは実績を上げてからモノを言え」。こう考える上司もいますが、その考えは違うと、貞観政要は説いています。

組織として結果を出したければ、「お前のことを信頼して任せるから、実績を上げてほしい」と伝えるのが正しい姿ではないでしょうか。

部下が信頼してくれるから、自分も部下を信頼するではありません。順番は逆です。上司が部下を信頼するから、部下は上司を信頼してくれるのです。

この秩序の感覚は、リーダーにとってとても大切なセンスです。

いかがだったでしょうか。貞観政要には、いつの時代も変わらない人間の本質が描かれています。分かりやすい解説本も多く出版されていますので、そちらも読んでみたらいかがでしょうか。

もし、この動画が気に入ったという方は、チャンネル登録をお願いします。

これからも実際に読んで、参考になった本を分かりやすく解説します。

では、本日も良い一日をお過ごしください。