スポンサーリンク

【書評】人は誰もが「多重人格」(田坂広志著)

仕事に役立つ本
仕事に役立つ本
YouTube でお気に入りの動画や音楽を楽しみ、オリジナルのコンテンツをアップロードして友だちや家族、世界中の人たちと共有しましょう。

みなさん、こんにちは。

このチャンネルは、忙しい社会人が、聞き流すだけで分かるように、短時間で効率的につくっています。

今回は田坂広志さんの「人は誰もが『多重人格』」をご紹介します。

田坂さんは東京大学を卒業し、アメリカのシンクタンクや日本総合研究所などで活躍されました。現在は多摩大学大学院の教授に就任。東日本大震災では、内閣官房参与を務めたこともある方です。

心理学や精神衛生を扱った本は、得てしてスピリチュアルに傾きがちですが、田坂さんが原子力工学の博士であるように、決して怪しい本ではありません。

才能を開花するには、そして、今より楽に日々を過ごすにはどうすればいいかを、ポイントを絞って解説いたします。

スポンサーリンク

①人は誰もが「多重人格」である

人は誰もが、心の中にいくつもの人格を持った多重人格者です。

仕事や生活の場面に合わせて、その多重人格の中からある人格を選び、生活しています。

分野を問わず、一流のプロフェッショナルは、自分の中の様々な人格を切り替えながら仕事をしています。

イチロー選手の言葉が象徴的です。

イチローは、10年連続200安打の記録に挑戦している時、あるインタビューで「大変なプレッシャーではないですか?」と聞かれ、こう答えています。

「ええ、当然、大変なプレッシャーです。胃が痛くなる時もあります。でも一方で、そのプレッシャーを楽しんでいる自分もいるんですね」と。

ミュージシャンも一緒です。演奏や歌うときには「楽しい曲」と「悲しい曲」では、別の人格が表にあらわれます。

②結局、仕事ができる人はどういう人か?

仕事のできる人は、どういう人を指すのでしょうか?

結論から言うと、「場面や状況に応じて、いろいろな人格を切り替えて対処できる人」です。

みなさんは、こんな場面に出くわしたことがないでしょうか?

銀行などに行った時、研修生がなれない様子で対応してきた。

見かねた先輩行員が、待たされていた自分をの気持ちを感じ取り、にこやかに対応し、テキパキと端末を操作する。

一方で、横にいる研修生に対しては、表情を崩さず「この処理の時は、こう操作するんだよ」と手短に指導する。

すべての手続きが終わると、またにこやかに「お待たせしました」とあいさつし、「ご依頼の処理は、間違いなく処理されています」と最終確認も忘れない。

ここでは、顧客を不快にさせないように対応する「温かく親切な人格」、お金の送金という正確な操作に向かうときは「几帳面で細やかな人格」、さらに後輩を指導する瞬間には「厳しくも包容力のある人格」が前に出てきています。

優秀な人は、様々な人格を自ら育て、その人格を場面に応じて、滑らかに切り替えられる。

そういった「心のしなやかさ」を必ず持っているのです。

③楽をすると、人格の切り替えができなくなる

「人格」を切り替えることは、かなりの「精神スタミナ」が求められます。

そのスタミナを身に着けていないと、頭では「人格の切り替えが大切」と分かっていても、場面に合わせて瞬時に「切り替える」ことができないのです。

臨機応変の対応をする修行を積んでいくと、自然にこのスタミナが身についてきます。

ですが逆に、精神エネルギーを使うことを嫌い、疲れたくないと思って、紋切り型の対応を繰り返していては、スタミナが鍛えられません。

何事にも事務的、機械的に対処するというスタイルが身についてしまい、いつまでたっても一つの人格でしか日々を過ごせません。隠れた人格が鍛えれないばかりか、人間的にまったく魅力のない人になってしまいます。

④表の人格が、才能の開花を妨げる

誰もが、立場や状況において、意識的にも無意識的にも「表の人格」を選んでいます。

気を付けたいのが、表の人格の時に使う言葉です。この言葉が、裏の人格、すなわち「深層意識の世界」に働きかけて、自分の持つ可能性を排除してしまいます。

もっと分かりやすくいうと、つまり人間は「天邪鬼」だということです。

例えば、私は「営業に向いています」と語るとき、「営業向けの明るい性格が取り柄だけど、経理などの緻密な作業は得意な方ではない」という思いが隠れていることが、しばしばあります。

言葉というものは、「真と偽」「善と悪」「美と醜」といった具合に、「世界を二つに分けてしまう怖さ」があるのです。

知らず知らずに、才能を抑制する言葉の恐さを理解することが大切です。

⑤隠れた才能を開花させるには?

ではどうすれば、隠れた人格を呼び覚ますことができるのでしょうか。

それは苦手な環境にあえて、身を置くこと。そうすることで、自分で気づいていない人格が鍛えられます。

ここでもイチローの言葉が参考になります。

イチローはあるアスレチックスのハドソンという投手に、何試合も抑え込まれていました。

インタビュアーが「ハドソンはイチローさんにとって、対戦したくない投手ですか?」と聞いたところ、イチローは「いえ、彼は私というバッターの可能性を引き出してくれる素晴らしい投手です」と答えました。

「苦手の相手」や「苦手の仕事」をただ「避けたい」と思ってしまうか、「自分の可能性を引き出してくれる素晴らしい機会」と思うか。これが、その人の人生の分かれ道でもあるのです。

⑥「深みのある人物」とは?

最後に、深みのある人物とは、結局、どういうことを指すのでしょうか?

世の中では、未熟な人間に対して「彼は自分が見えていないな…」といった表現を使います。

この言葉の深い意味は、彼もしくは彼女が、表に出ている「一つの人格」に巻き込まれてしまって、その「人格」を冷静に見つめることができなくなっている状態を指しています。

「深み」や「成熟」を感じさせる人物は、例外なく、自分の中の「多様な人格」を深く理解している人です。そして、多様な人格を見つめる「もう一つの人格」が存在します。

言い換えると、数ある人格を指揮する「舞台監督」のような存在。

この「静かな傍観者」ともいえる人格は、仕事以外の世界で、自分が「どのような人格」を表しているか、深く観察することで育ちます。

ちょっとやそっとのことでは動じず、しなやかに日々を送れる。こういう人物が「深みのある」人物と周りから尊敬されるのです。

いかがだったでしょうか。

「多重人格」とはマイナスの言葉のように思えますが、複雑な現代を賢く生きるための技法です。

自分の中にいくつもの人格を抱える。

いくつ人格を抱えられるかが、その人が持つ「器の大きさ」と言えるのではないでしょうか。

この本を読んで、自分の中に隠れた人格を、見つけてみてはいかがでしょうか。

もしこの動画が気に入ったという方は、チャンネル登録をお願いします。

これからも実際に読んで、面白かった本を短時間で効率的に解説します。

最後までご視聴ありがとうございました。

良い一日をお過ごしください。

YouTube でお気に入りの動画や音楽を楽しみ、オリジナルのコンテンツをアップロードして友だちや家族、世界中の人たちと共有しましょう。